今日は今私の中で右肩上がりのアニメスタジオ、「マッドハウス」の説明会に行ってきました。

今敏監督の「東京ゴッドファーザーズ」「千年女優」や、世界で一大ブームになったマトリックスのアニメ版「アニマトリックス」に携わった会社です。
とてもシュールな映像作品を作る会社。
最近は浦沢さん原作の「モンスター」のビデオ化に取り組んでいます。

丸の内線の最果て、南阿佐ヶ谷に到着して会場を探す。
すると、薄暗い廊下に「←説明会会場4F」の張り紙が。
「え?ここに入るの?」と、ドキドキしながら会場入り。
きました!日本のアニメ産業の最前線へ!!
いや〜びっくりです。
なんというか、戦場でした。
日曜日で人は少ないんですが、アニメ製作を常に数本抱えているスタジオですから、仕事場は戦場でした。
資料が山積みされすぎて机が見えません。
それでもがんばってみてみると、書きかけの絵コンテや原画があったり…。
これが動くのか〜へぇ〜とか感動してキョロキョロしてました。
田舎物…。

説明会が始まり、アニメ製作の過程と、それに今回募集する職種がどうからむのかの説明を受ける。
そして、アニメ製作の現場がどれだけ熾烈かも教えられる。
日本のアニメ産業は、職人作業です。
デジタルがいくら発達したとはいえ、原画は一枚一枚手書きだし、人も必要です。
動画の人の募集もしていましたが、1枚105円という歩合給らしいです。
さらに、動画は正社員ではなくて契約社員。
もちろん福利厚生はなし。
初任給は、原画の出来にもよりますが、なんと1万円ちょっとだとか。
1年で10万円超えるようになるかならないか。
なんとも過酷な…。

今日ガイダンスしてくれた人からのこの業界に入るための注意点は、
「親の許可をもらう事。」

なんでも、過酷な上に、薄給なため、家の支援がないととてもじゃないけど続けられない。
昨年入社した人で、すでに3人が止めてしまったそうですが、
うち一人は家の事情でお金の工面がつかなくなってしまったからだとか。
あと、もう一人はなんとドクターストップ。
一日中イスに座り続けての作業なため、身体にガタが来て、仕事が続けられない体になってしまったとか…。

こうした環境の悪さにも関わらず、この業界が右肩上がりになっている理由は、やはり日本のアニメーションへの思い入れの強さがあるのだと思います。
今日きていた人の約半分も、一番過酷な動画志望でしたが、それでもやってやる!みたいな気持ちで溢れてましたからね。
ここに入っていつかは自分の作品を作ってやる!!という気持ちが。

今まで見てきた中で、一番夢があった説明会だと思いました。
この業界に行く人は、決して敗れない夢を持っていきましょう。

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