悲願達成!

2005年3月23日 映画
かねてより見たかった映画、Jam Films Sを見てきまた。

Jam Filmes S
http://www.jam-films.com/

今回イチオシは「すべり台」
監督は阿部雄一。
石原さとみ、柄本時生、山崎まさよしが出演してます。
石原さとみの天然少女と、柄本君のバカ少年っぷりがいいです。
テンポも抜群で、リズムで会話を楽しめます。
柄本君「じゃあやらせて?」
石原さとみ「うん、いいよ。」(即断)
劇場で普通に吹いてしまいました。
山崎まさよしのちょい役っぷりもスパイスになっています。
この人は、普通のそこいらにいる一般市民がとてもよくはまりますね〜。
話も分かりやすく、ストーリーも十分楽しめました。

次に注目だったのが、「ブラウス」ですね。
石川均氏が監督を勤め、小雪と大杉漣が出演しています。
この2人の配役がシブイ。
どっちもかつての出演タイトルが、「スパイゾルゲ」「HANA-BI」と、年齢層高めの出演が目立つ俳優です。
今回のブラウスでも、クリーニング屋の大杉漣が、じょじょに小雪の大人の女性の色香に惑わされていく話で、若干アダルティーな作品。
んで、何がいいって小雪の色気がもうすごくたまらない。
いやホント、見ててドキドキきます。
まじめなクリーニング屋を演じる大杉さんも、その魅力に必死に抵抗している姿がけなげで見てる方がハラハラできます。

他に、藤木直人出演の「スーツ-suit-」や、ZEEBRAが出演した「Thuesday」なども結構面白かったです。

全体として、好みが色々別れる作品ばかりで、これでその人の映画の趣味がわかるかも。
劇場までとは行かずとも、レンタルでも十分楽しめる作品です。
ロビン西による原作コミックを、『アニマトリックス』などで知られるSTUDIO4℃の制作でアニメ化。監督は、劇場版『クレヨンしんちゃん』などでその独特のセンスをアピールし、OVA『ねこぢる草』なども手がけた湯浅政明。

見ました。腹痛かった。面白すぎて。

一言で言うと、すごすぎ。
日本のアニメの先端を突っ走ってる感じがビンビンきました。

色使いはけばけばしいし、CGでキャラがグリグリ動きます。
正直普通に見てれば、見にくい(醜い?)かなと。
でもそこはクレヨンしんちゃんのアニメーター。
色の使い方が妙にはまるし、キャラも動きすぎるのにわかりやすいんですよね。
音楽もキャラの動きとすばらしくマッチ。
なんであんなにテンポとキャラの動きが合うのかがわからない。

結構わけのわからないシーンもありんですが、楽しく見られるのは声優がほとんど吉本新喜劇の人だからですね(主役が今田コウジなんです)。
関西弁が絶妙にマッチしてます。
関西弁って、話方がリズムなのでアニメーションのテンポがよくなるんでしょうね。
そして吉本のアイデンテーテである、ギャグセンスも抜群です。

色使いやCG使いもゼツミョウと、言う事なしです。
ひとつ文句を言うなら、終わり方ですね。
「終わりはない」ということですが、それが観客へのテーマの投げかけになってしまって、明確に伝えたい事がつかみにくいですね。
気合でなんとかしろって事、なんでしょうか?

まあそれを差し引いても、見る価値は十分にあります。
気持ち的には120%くらい見るべきです。
日本のアニメは、まだまだやれます。
老朽化したバスルームで対角線上に倒れていたふたりの男ゴードンとアダム。その間には自殺死体が。足を鎖でつながれた男たちに与えられたのは、テープレコーダー、一発の弾、タバコ2本、着信用携帯電話、2本のノコギリ。犯人から告げられたメッセージは「6時間以内に相手を殺すか、自分が死ぬか」。犯人はジグゾウ。警察に追われている連続殺人犯…

見ました。汗すごいかいた。

表現がめちゃくちゃ生々しいです。
何度も追い詰められます、精神的に。
タイプは極限状態でだんだん理性がはがされていくタイプのストーリーですね。
カナダ映画のナタリー監督が作った「キューブ」みたいなタイプです。

この映画の見所は、先の見えないストーリー展開ですね。
一見無関係な人たちみたいに見えるのですが、みんな何かしら関係がある。
ストーリーの中心はこの2人なんですが、その周りの人たちすべてが、ジグソウの手の中で踊らされてます。
それがわかった時、この映画のテーマが見えてきます。
テーマがわかった時の爽快感もちょっとあります。
「ああ、こんな事が言いたかったのか!!!」と思えました。
でも、そのためにちょっと表現がキツい部分が多いかな。

親父と見たのですが、親父は絶不評。
表現が生生しすぎるのと、終わり方が不満だったようです。
僕がすごいすごい言ってると、頭おかしいんじゃないかと言われました。
ああ、おかしいさこんにゃろ!!

でも、精神的なスリルと伏線の張り方はお見事でした。
僕はかなり好きです。
キューブ好きな人にお勧めします。
映画大手がついにインディーズ作品ブランドへ着手しました。

若手監督や独立系の映画、シネコンで上映・東映など
 東映とワーナー・マイカル(東京・千代田)はシネマコンプレックス(複合映画館)を活用し、若手監督や独立系映画会社などが制作した小規模な映画作品を優先的に上映する新ブランドを立ち上げる。サービス開始は4月。一部の地域で限定公開されていた作品を全国公開することで、ヒット性を見極めるとともに新たなファンの掘り起こしを狙う。

 新ブランド「ワァッツ(仮称)」は、一部の劇場で限定公開することが多かった芸術性の強い作品や新人監督が手掛けた作品などが対象。ワーナー・マイカルと東映のシネコン子会社、ティ・ジョイ(東京・中央)が保有する約60のシネコンや系列劇場を活用する。広告宣伝も、それぞれのシネコンや劇場が発行するミニコミ誌やチラシを使って実施、制作者側の負担を軽減する。第一弾として人気アニメ番組「ふたりはプリキュア」を初映画化し、4月中旬に公開。動員数など観客の反応をみる。今後は公募のほか、シネコンの支配人など現場主導で扱う作品を決める方針。次回作は未定だが、配給会社を経由しない作品も上映するなど自由度を持たせる計画だ。


あ〜ついに来たかといった感じです。

ほんの3年前、新海監督自主制作アニメ「ほしのこえ」が爆発的人気を呼び、初版DVD1万本を2日で売り上げるといった事がありました。
また。先に紹介した「Jam Films」シリーズの第1作が、インディーズ作品ながら全国各地にて2003年6月まで6ヶ月に及ぶロングラン公開となり、渋谷シネアミューズで、公開第1週目及び第3週目での観客動員数が、邦画としての劇場新記録を樹立するなど、
インディーズレーベルの映画の人気は急速に高まっています。

こうした状況の背景には、大手メジャー会社の作品離れが進んでいる事。
インディーズ作品に、見つける楽しみといったメジャーにないような楽しみ方ができるという事といった理由があげられます。

大手メジャーの作品離れが進んでいるのには、2つの理由があって、1つはコンテンツ不足と、観客の個性の高まりが主な理由です。
大手には、一定の利益をあげる映画の法則といわれるストーリーラインがあります。
中盤で一度盛り上げて、クライマックスでもう一度盛り上げるというストーリーラインです。
このストーリーラインのとおりにつくれば、確かにある程度面白い映画ができるのです。
しかし、このストーリーラインが、観客の個性にぶつかりやすい。
観客の個性というのは、何が好きで、何が嫌いかという事が最近の人ははっきりしている事をさしています。
あの映画のここはよかったが、あれはよくなかったと思う事はありませんか?
このように、みんなに対して面白い映画というものがなくなってきているわけです。
しかし、大手は会社の利益のためにある程度面白い映画を作らなければならない。
そのため、観客の多くが「面白かったけど、とても満足いったわけではない」となるのです。

それに対して、インディーズには「自分が満足できる見方」という新しい映画の楽しみ方があります。
誰もしらないような作品を人より先に見て、それがヒットした時に喜べる満足感。
監督の個性むきだしで作られるので、大手にはないストーリー展開を楽しんだり。
気鋭の新人監督の発掘をして、その監督の応援をしたり。
その見方はさまざまですが、インディーズでは大手に求められる「メジャーの満足感」とはまた違った満足感を得られるのです。
大手より多少低めの値段設定をしているところもあり、それが作品への積極性を高める事にもなっています。

このインディーズの作品は、これまでミニシアターと呼ばれる個人映画系列で配給される事が多かったのです。
なぜならリスクが大きいから。
先にも述べたように、大手に求められるのは「多くの人が満足できる作品を提供すること。」
大手配給会社は、手をつけて自社のブランドイメージをさげないか、ちゃんと利益がでるのかが心配だったわけです。

今回手をつけた東宝・ワーナーマイカルもその辺はやはり心配だと思います。
そのため、配給作品の選択を、各劇場ごとに選択させるなどして、その劇場のカバーする観客の好みに合わせて作品の展開を行う事になっています。
これは、その地域の観客が、どのジャンルの作品に対してもっともニーズがあるかを見極める事で、少しでも多くのマスマーケットを獲得してリスクを下げようとしているためです。

これまで、ミニシアターなど独立の劇場が行ってきていた活動に大手が加わる事で、これからますます本当に優れた作品の探索が活発化するようになるでしょう。
これまでわざわざ隣の県まで足を運ばなければならなくなった作品が、隣の駅まででよくなるようになればいいですね。

それもこれも、劇場支配人の目にかかっているわけなんですけどね。
がんばって!!ワーナーマイカル大久保!!(ウチの隣の駅の劇場)

PS
ちなみにこのアイディアは、僕が2004年の東宝でのエントリーシートで書いたアイディアでした。
ちくしょう!!内定くれよ東宝!!!
ウォーターボーイズで有名な矢口監督の青春映画。
やっぱりこの人は青春の汗臭さや青臭さ、そしてその中にある人間関係のかもし出す面白みをよくわかってる。

元の吹奏楽部ではダメシンバルだが、実はピアノのできるちょっと内気な男子部員。
飽きっぽい性格で、学業も私生活もだらけたヒロイン。
勉強よりも恋愛で、ブランド大好きなギャル達。
内気であんまり友達のいないめがねっ子。
どこにでもいるような、ちょっとやる気の弱いイマドキの高校生たち。

彼らがジャズに出会い、夢中になり、イキイキと活動しだす。
その中で生まれる友情や、先生とのつながり、そして微妙な恋愛感情。
何かにみんなで熱中することがとてもいいことなのだと思い返すことができます。
終わった後、何かしたくてちょっと燃えました。

最後の演奏シーンは一緒に拍手して、たって踊りたくなりますよ。
知り合いが見に行った時は、みんなで手拍子しながら踊ったそうです。
いいなあ〜〜。
新造人間キャシャーン♪キャシャーン♪(アニメ版キャシャーンOP)

というノリとは打って変わって、とても重たい内容の映画でした。
「憎しみと戦い、愛とキャシャーン」
なんでそこでキャシャーンなんだ?と突っ込みたくなるのですが、突っ込めなくなりました。

<ストーリー>
そこは、私たちが歩んできた歴史とは全く異なる歴史を歩んできた世界。
大戦は50年も続き、世界は大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合という、ふたつの陣営に分かれていた。
長い戦いの末に、大亜細亜連邦共和国は勝利し、東アジアのユーラシア大陸一帯を支配するに至った。
しかし、その勝利で得た物は人心の荒廃に、化学兵器、細菌兵器、核がもたらした薬害やウィルス、
放射能などの後遺症と荒れた大地だけであった。

そこで、ある科学者が「新造細胞」を開発。
この細胞は、肉体のどんな細胞にも変化できるという特殊な能力を持ち、どんな環境にも適応する。
不老不死の可能性すら秘めていた。
しかし、その細胞で作られた新造人間が持っていたものは、人間に対する憎しみだけだった。

勧善懲悪ものではありません。
悪とは何か。
何故人は戦いをしてしまうのか。
そしてその先に何があるのか。
それをひしひしとといた作品。

なんといっても見所は、張り巡らされた伏線と、紀里谷監督のCG映像。

途中、物語はバラバラに進んでいるようで、最後の最後で一本の線になります。
物語の過程で、おいおい何勝手に納得してるんだよ。と思うシーンが何度かあったんですが、ラストでその答えを示してくれます。
ここらへんが最近よくあった、最後は自分で考えろ的な自己満足映画と違い、分かりやすい。

紀里谷さんの映像は、嫁さんでもある宇多田ヒカルのPVでもよく見てました。
あのオリジナルの幻想的な雰囲気の映像は今回も健在。
この人の表現は似た色調や色でCGと実写を整えることで高い非現実性を醸します。
その表現が、とてもアニメーションチックで、実写で撮影されているのに、キャシャーンというタイトルの別のアニメを見ているかのようでした。
よくぞ3Dと実写をあれだけマッチングさせられるなあと感動しました。
3Dロボットも個人的にコミカルでステキ。

紀里谷監督は、日本人による日本国内のヒーロー映画を作りたいと語っていました。
日本人らしい超人的な能力を得たヒーローが善と悪に悩む姿や、CGの精巧さよりCGを生かした幻想的な世界の表現を実現した点で、それは達成されたように思います。
宇多田のテーマソングの歌詞も、ストーリーとマッチしてて心に響く。
いい作品でした。

PS
宇多田が原曲のキャシャーンテーマソング(冒頭のアレ)を歌って、アルバムにカップリングしてくれれば絶対シングル買うのに…と思った。
305

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索